【症例】51歳 女性 脱毛症(蛇行型)

 

【現病歴】X-1年4月頃から、頭皮に赤みが出始め、ヒリヒリとした痛みを感じ、

7月に頭頂部に円形の脱毛ができ、その後3,4箇所ほど増え、痛みも伴う。

ステロイドを使いたくないと、同年10月当院を受診。

 

【所見】蛇行型の脱毛 歯痕舌、肩こり、手足末梢の冷え、左坐骨神経痛、眠りが浅い

お腹がゆるい

 

【治療・経過】鍼治療とSL(スーパーライザー)を併用して、脱毛部の循環改善と交感神経の抑制を目的とした治療を行なった。

鍼灸治療1回目でその日の夜はよく眠れた。4回目にはお腹の調子がよくなった。

7回目、抜け毛が減ってきた。10回目、前頭部の一番大きな脱毛部以外は気にならないほどになった。13回目、ほとんど気にならなくなったため治療終了。

 

【考察】自律神経が乱れ、交感神経が興奮するとストレスがかかり、脱毛だけでなく

下痢気味になったり、睡眠障害をきたす原因になる。鍼灸治療による睡眠の改善とストレス緩和は、脱毛症の改善に効果が期待できる。