頭痛 原因別の頭痛タイプを見極めることが大切 | 不調改善ヘルスケア ...

はじめに

頭痛で悩んでいる人、多いですね。以前は女性に多かったのですが、最近は男女関係なく悩んでいる方がいます。実際に私(木村)も、以前からの頭痛持ちで悩んでいました。(妻に「頭痛になるとすぐ寝込むんだから」と言われていました。笑)
頭痛というとほとんどの人が頭痛薬を飲んでその場をしのいでいると思うのですが、実は鍼灸SL併用療法で頭痛を抑えることができるだけでなく、頭痛が起きない身体にしていくことが出来ます。あまり知られていませんね。(涙)

頭痛が起こった時、あなたはどうしていますか?

できれば服薬せずして痛み軽減したいですね。

薬に頼っても良いかもしれませんが、薬に頼らない身体になれれば一番だと思います。

もしかしたら、、、

「一生偏頭痛と付き合っていかないといけないかもしれない」と思っているかもしれませんね。

でも諦めないでください!!

当院の鍼灸SL併用療法で、頭痛に対して一定程度の効果が発揮される方をたくさん拝見しております。私も以前より頭痛の頻度が激減しました。しかも服薬によるその場しのぎではなく、根本改善となります。

1 頭痛とは

頭痛は一般的には頭部・頸部に痛みが生じるものをいいます。その症状は日常生活に影響が出るほどまではいかないものから生命に関わる重篤なものまで幅広く、原因もそれぞれ異なります。

国際頭痛分類第2版の頭痛分類(ICHD-Ⅱ)では、頭痛は3部14の型に分類されています。大きくは原因となっている病気のない一次性頭痛と、病気が原因により頭痛の症状が現れる二次性頭痛に分けられます。

第1部 一次性頭痛(原因疾患が特定できない頭痛)

1 片頭痛

2 緊張型頭痛

3 群発頭痛およびその他の三叉神経・自律神経性頭痛

4 その他の一次性頭痛

第2部 二次性頭痛(原因疾患が特定できる頭痛)

5 頭頸部外傷による頭痛

6 頭頸部血管障害による頭痛

7 非血管性頭蓋内疾患による頭痛

8 物質またはその離脱による頭痛

9 感染症による頭痛

10 ホメオスターシスの障害による頭痛

11 頭蓋骨、頸、目、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面・頭蓋の

構成組織の障害に起因する頭痛あるいは顔面痛

12 精神疾患による頭痛

第3部 頭部神経痛、中枢性・一次性顔面痛およびその他の頭痛

13 頭部神経痛および中枢性顔面痛

14 その他の頭痛、頭部神経痛、中枢性あるいは原発性顔面痛

 

2 頭痛の分類と原因

A 一次性頭痛

①緊張性頭痛

ストレスや姿勢の異常、頭頚部の筋肉の酷使などによって、頭頚部の筋肉が凝った状態となり、筋肉が放出する発痛物質によって頭痛が生じると考えられています。

 

②片頭痛(偏頭痛)

ストレスや自律神経のアンバランスにより三叉神経周辺の血管や脳血管が急激に拡張し、拍動に合わせて神経を刺激することで発症すると考えられています。この三叉神経が刺激されていくと、痛みだけでなく吐き気をコントロールする嘔吐中枢にも刺激が伝わります。そのため片頭痛になると、急激な痛みだけでなく吐き気でも苦しむことになるのです。

 

③群発性頭痛

アルコールや硝酸剤などの血管拡張薬によって頭部・目の奥の血管が拡張することが原因だといわれています。しかし、明確な発症メカニズムは解明されていません。

 

①②③をまとめると以下の表になります

緊張性頭痛 片頭痛 群発性頭痛
頭痛の性状 ハチマキで締め付けられるような、お椀をかぶったような、締め付けられるような痛み、頭が重い 片側(両側の場合もあり)の前頭部~側頭部の拍動性の痛み 目の奥がえぐられるような痛み
随伴症状 首肩こり、眼精疲労 吐き気、光・聴覚過敏 目の充血、鼻汁
発症・持続時間 疲れてくる夕方に多い(日常生活に影響をきたすほどではない) 起床時、数時間~1日
(日常生活に影響をきたす)
起床時、日中の数時間
原因 首や肩の筋緊張、コリ ストレス、自律神経のアンバランスによる頭部の急激な血管拡張 原因不明

B 二次性頭痛

二次性頭痛には、脳腫瘍や脳出血など脳血管障害、頭部外傷、感染症、薬物の副作用や離脱症状によるもの、目や耳・鼻・副鼻腔・口腔の病変によるもの、精神疾患など多くの原因があります。

二次性頭痛では、一次性頭痛のように頭痛が発作のように生じるのではなく、原因となる疾患がある間は断続的に痛みを感じることがほとんどです。

生命にかかわる重篤な疾患が含まれている場合が多いので、速やかに専門医の受診を受けてください!

 

3 頭痛に対する鍼灸治療

当院の鍼灸SL併用療法が適応になるのは一次性頭痛です。

片頭痛については、予防に対する鍼治療の有用性についての報告がある。

鍼灸院に来院される方で最も多いのは緊張型頭痛で、それに対する鍼治療は

・後頚部や肩甲上部・肩甲間部の筋群の過緊張を緩和し、循環動態を正常化する

・鎮痛機序については、局所の軸索反射だけでなく、高位中枢に影響を及ぼす

・生体のホメオスターシスの向上に関与する

の可能性が示唆されている

 

引用:

1)山口智ほか:東洋医学診療(鍼・灸)で取り扱う頭痛患者の鎮痛効果について(第1報).日温気物医誌,50(4)207-219,1987

2)山口智ほか:東洋医学診療(鍼・灸)で取り扱う頭痛患者の鎮痛効果について(第2報).日温気物医誌,50(4)207-219,1987

3)山口智ほか:東洋医学診療で取り扱う頭痛患者のサーモグラム.

Biomedical Thermography,8(1)185-187,1988

4)山口智:鍼治療が瞳孔反応に及ぼす影響. 日温気物医誌,58(4)232-240,1995

 

一次性頭痛を改善させるには、

①後頚部や肩甲上部・肩甲間部の筋群の過緊張を緩和させること

自律神経のバランスを整えること

血行改善を図ること

が必要になります。

 

当院で行う鍼灸SL併用療法では

①まずはコリを取ることが最優先です。頭痛のある方は首や肩コリはもちろん、後頭部や側頭部のコリ、眼精疲労につながる眉間のこりなどあらゆるところにコリが出ている方が多いです。コリのあるエリアに多数の鍼を使用して徹底的に刺入して、コリの軽減を図ります。

 

 

②低気圧(天候不順)、不眠、仕事、人間関係でのストレスにより交感神経優位になっている方に対して、SLでの星状神経節照射で交感神経抑制を図ります。治療を重ねていくことで、交感神経と副交感神経のバランスのよい状態を長期間保てる体質にしていきます。

 

③基本的に血管は交感神経支配です。ストレスや戦闘モードになることで交感神経が優位になると血管は収縮します。②で交感神経を抑制することで血管拡張を図り、血行促進することで発痛物質や疲労物質が流れることで症状改善を図ります。

(上記②の星状神経節に照射により脳血流が改善したMRI像です)

推奨する治療頻度

・週1回よりも週2回の治療の方がより効果的である、という報告がある

(引用:Vickers AJ,Reea RW, et al:Acupunsture for chronic headache in primary care:large,ptagmatic,randmaised trial.BMJ,2004;328:744-747)

・予防的治療には10回の鍼治療(5~8週間)も考慮することが推奨されている

(引用:英国NICEガイドラインより)

 

5 セルフケア

・頭痛ダイアリーを記入する

→私も記入してみたら、日曜日や仕事お休みかつ予定のないときに、比較的頭痛になりやすい傾向があることがわかりました。

 

・ワインとチーズを同時に接種しない

→フランス人に頭痛の方が多い一因としてこちらが考えられるようです。

 

・セルフマッサージするならば押すだけが良い

→もむ、揺らす行為は気持ち悪くなる方が多いですね。

 

6 頭痛鍼灸を受けた方からの感想

(Iさん 医療関係)

その日は朝仕事を始めたころから頭痛が出始めました。

朝の寝起きに頭が重いことがあるのでそれの延長で痛いんだと思い、すぐに頭痛薬を飲みました。

仕事は医療関係なので患者さんと向き合うのが一番の業務です。

ですが服薬後しばらくしても頭痛がとれず、むしろ痛みが増してきているように感じました。

お昼ごろには頭の横が強くドクドクと痛み、患者さんとの会話もほとんどできなくなっていました。

休み時間にご相談をして、その日の午後に鍼を受けられることになり、鍼灸治療を受けました。

背中や首のコリを取っていただき、頭の横にも鍼を打っていただきました。

最初は鍼が入ってる!なんだこの感覚!(笑)というような何とも言えない刺激感でしたが

終わって帰るときには頭がすっかり軽くなっていたのを覚えています。

現実的に頭痛の対処法は服薬するか休むしかないと思っていましたが、鍼が効くことが知れてよかったです。