【初診】 X年10月23日
【治療期間】 X年10月23日~X+1年8月25日、治療回数31回
【月経】 周期35日、月経日数6日間
【既往歴】 特記すべきものなし
【家族歴】 特記すべきものなし
【婦人科での治療歴】結婚32歳、主人40歳
前医にてタイミング療法を経て、人工授精2回
転院後、人工授精8回
体外受精―採卵1回(X年4月)→採卵17個のうち9個受精
移植1回(X年4月)→判定(ー)
高プロラクチン血症
【一般症状】 汗をかきにくい。腹部~大腿前面、殿部~大腿後面の冷えを感じる。
【所見】:色白で中肉中背。胖大舌、白苔あり。
【その他】移植を11月上旬に控え、その前に出来ることをしたいと考えて来院。
【治療・経過】
第1回 X年10月23日
ステンレス鍼寸3―0番鍼(40mm―14号鍼)を用いて、足三里、中脘、天枢、関元、曲池、膈兪、肝兪、腎兪、大腸兪、中髎に置鍼。督脈上、八風穴に単刺。八風穴にカマヤミニを施灸。
自宅施灸(カマヤミニ使用)を三陰交に行うよう指導する。サンビーマーを腹部に10分照射。
第3回 X年11月1日
本日桑実胚と胚盤胞を1個ずつ移植。着床補助を目的とした鍼灸治療を行う。
11月11日判定でhCGが僅かに陽性。18日再検査にて陰性。→化学陽性
第13回 X+1年2月10日
本日桑実胚2個を移植。移植後の治療を行う。翌日より2,3日腹部のチクチク感、水分取りたくない。その後判定(―)。主治医より「卵の質が問題」と言われた。
第27回 X+1年6月30日
本日桑実胚と胚盤胞を1個ずつ移植。移植後の鍼灸治療を行う。星状神経節にスーパーライザーを照射。
第28回 X+1年7月11日
7月9日の受診で判定(+)。胸が張る、体がほてるとのこと。刺激量に注意し、鍼治療。7月21日胎嚢確認。7月26日心拍確認。
その後、当院メールにてX+2年3月29日女児出産の報告を頂く。
【考察】
何度も移植前後の治療を行ったが、これまでと最後の陽性の時の治療の違いは、6月よりスーパーライザーを使用し始めたことである。鍼治療にスーパーライザーを併用することで、着床を有利にさせているのではないかと考えている。
※雑誌「赤ちゃんが欲しい」2015年春号に、低刺激レベルのレーザー治療は、卵質向上させること、着床を有利にさせることの記載がある。