【主訴】

挙児希望

 

【既往歴】

特記すべきことなし

 

【現病歴】

X-4年結婚。

X-3年自己流でタイミング法を進めていたが結果出ず

X-2年1月クリニックを受診しタイミング法を続けていた。

X-2年12月転院したクリニックでフーナーテスト不良の結果が出たことで、

人工授精に切り替え8回ほど行う。

X年1月体外受精にステップアップし採卵を2回、移植を3回行う。

4回目の凍結胚移植を控え当院に来院。

 

【その他症状】

頭痛 腰痛 下腿の浮腫みと冷え

 

【治療方針】

移植にむけた子宮循環改善および免疫寛容を目的として治療を行う。

 

【治療経過】

SLにて星状神経節と大赫へ照射。下腿と仙骨部周辺に刺鍼を行い低周波鍼通電療法を行う。

肩こりや頭痛などの不定愁訴に対する治療も随時行った。

鍼灸SL併用療法は5~7日に一回のペースで移植まで14回行った。

鍼灸14診目で胚盤胞移植を行い、その後妊娠反応陽性、胎嚢確認、心拍を確認した。

その後はつわり症状への治療を行った。

【考察】

胚移植に向けて子宮循環改善の治療を中心に行ったことで着床しやすい子宮環境につながったと考える。

また33歳という年齢で受診と検査を行い、人工授精から体外受精に切り替えるタイミングも

適切であったと考える。一般的に女性は35歳頃から卵巣機能が低下し、閉経に向かっていくが

体外受精に切り替えた年齢が高ければ高いほど体への負担は重くなる。

年齢が若いと体外受精への切り替え時に迷うが、自分自身の既往歴やAMH等を参考に

若くても体外受精を視野に入れることも必要であると考えた。