【主訴】

挙児希望

 

【既往歴】

特記すべきことなし

 

【現病歴】

X-6年結婚。

X-5年クリニックを受診し

X-4年に体外受精を行い2回の

移植を行うも結果につながらず。

X-3年に2回目の体外受精を行い、同年に第一子を出産

X-1年に3回目の体外受精を行い、移植を3回行うも結果が出ず

X年卵質の改善を目的に当院に来院。

 

【その他症状】

足部の冷え

 

【治療方針】

採卵に向けた卵巣の血流改善と不定愁訴の治療を行い、卵巣血流改善および免疫寛容を目的として治療を行う。

 

【治療経過】

SLにて星状神経節と子宮への照射。陰部神経支配領域に刺鍼を行い低周波鍼通電療法を行う。

肩こりや冷えなどの不定愁訴に対する治療も随時行った。

鍼灸SL併用療法は5~7日に一回のペースで28回行った。

採卵後、胚盤胞移植を行い陽性が確認できた。

 

 

【考察】

採卵に向けて卵巣の血流改善を目的として治療を行ったことが、良好胚の採取につながったと考える。

多嚢胞性卵巣(PCOS)の方では採卵した際に卵の質が高くなく、多数の卵が取れることにより卵巣が腫れる

OHSS(卵巣過剰刺激症候群)を引き起こしやすいので、凍結胚移植になるケースが多い。

その際、鍼灸施術による移植に向けた治療を行うことで移植判定の結果に貢献することができると考えた。