卵巣嚢腫(チョコレート嚢胞/卵巣子宮内膜症性嚢胞)は子宮内膜症の一つで、不妊の原因となるものです。
卵巣嚢腫(チョコレート嚢胞)での不妊の場合、年齢によって治療が異なり、それが不妊治療に影響をもたらすので、どのように対処するのかがとても重要になります。
卵巣嚢腫(チョコレート嚢胞)の一般的な治療と不妊への影響
卵巣嚢腫(チョコレート嚢胞)は、子宮内膜症によって生理時の出血が卵巣内に溜まる事で出来ます。
卵巣嚢腫があると排卵障害になりますし、卵巣・子宮内に炎症が起こるため着床障害にもなります。
卵巣嚢腫に対する治療は基本的には次の2つです。
- 手術(嚢腫を取り除く)
- 投薬
投薬ではホルモン剤や低用量ピルが処方されます。
クリニックでは卵巣嚢腫の治療の際に、「妊娠のご予定は?」と間違いなく聞かれると思います。
治療が妊娠に大きく影響するからです。
例えば手術で嚢腫を取り除くと妊娠率の低下につながります。
では手術を行わず残しておくと、いざ妊娠したときに嚢腫が大きくなると破裂のリスクが出てきます。
薬の場合も体に合わないと効果が期待できないケースもあります。
そのためドクターとよく相談しながらどう治療をするかがとても重要になります。
卵巣嚢腫(チョコレート嚢胞)に
鍼灸で出来ること
①月経血逆流を止めて肥大化を抑制
子宮内膜症の原因である月経逆流が続くと、嚢腫が大きくなっていきます。
鍼灸・スーパーライザーでの治療を行うことで月経血の逆流を抑え、嚢腫の成長を抑えます。
②黄体ホルモンの分泌促進
投薬治療でも用いられる黄体ホルモンの分泌を促します。
黄体ホルモンにはエストロゲンの作用を抑える効果、つまり子宮内膜症を抑える効果があります。
鍼灸で黄体ホルモンの分泌を促し子宮内膜症を抑えると、嚢腫の成長を抑えるだけでなく、嚢腫が小さくなっていく可能性もあります。
③体自体の回復力の改善
嚢腫があっても身体の回復力が高い場合、妊娠率は高まりますし妊娠を維持しやすくなります。
肩こり・腰痛などの疼痛や冷えの改善、自律神経バランスの調整を行うことで、身体の回復力自体を上げて、妊娠力のある身体を作り上げていきます。
卵巣嚢腫(チョコレート嚢胞)の時の
通院ペース
卵巣嚢腫(チョコレート嚢胞)は子宮内膜症が問題なので、子宮内膜症の時と同じように最初は週に2・3回の施術から始めることをお勧めしています。
はじめにしっかりと体質を変えて内膜症を改善しておくと、再発防止にもなりますし、体自体の生命力が高まって妊娠しやすい体にも変わっていきます。
良くなってきたら1週間に1回、2週間に1回と徐々に間隔を伸ばしていきます。