こんにちは自治医大前鍼灸院スタッフの島です。

東京では桜が開花し、ますます暖かい陽気が続きますが、

花粉症の皆様、そうでない皆様、いかがお過ごしでしょうか。

さて今回は普段施術の中で患者様からいろいろなご質問を頂くことがあるので、

そちらをいくつか紹介させていただきたいと思います!

 

 

①不眠は妊娠しにくさにつながりますか?

 

A.不眠は自律神経系と内分泌系の二つの観点からみて不妊に繋がりやすいと考えられます。

例えばストレスなどが原因で十分に睡眠がとれないと、自律神経が乱れ体全体の血流の悪さに繋がります。

血流が悪くなると肩こりや冷えに繋がり、再び自律神経が乱れやすいという負のループに陥りやすいです。

また睡眠中に分泌されるメラトニンというホルモンは女性ホルモンであるエストロゲンと大きな関わりが

あり、エストロゲンは非妊娠時は子宮内膜の増殖、肥厚に働き、妊娠時は子宮筋の発育に関わります。

二つの観点からみても妊活に重要な要素なので、睡眠はしっかりとりましょう。

自律神経の乱れなどからくる不眠の治療もしているので、ご相談ください。

 

②温泉は妊活に有効ですか?

A.冷え対策や血流改善という観点からみると有効だと思います。

慢性的な冷えが起こす影響については個人差がありますが、

卵巣の血流は卵巣内で成長する卵の質に大きく関わり、

血流が悪く卵巣内の栄養状態が良くないと良好胚ができにくいと考えられています。

また子宮の血流(子宮放射状動脈血流)は子宮内膜の肥厚に関わり、

子宮内膜の厚みは、体外受精を実施されてる方では聞いたことがある方が多いと思いますが、

内膜に十分な肥厚が見られないとその周期は移植が見送られることもしばしばあります。

つまり子宮内膜の厚みは妊娠に重要な因子で、冷えなどの血流低下の影響を受ける可能性が

あるということです。

定期的に温泉で冷えを取ることは妊活にいい影響を与えます。

また日本は世界的に見ても温泉大国で、泉質も豊富です。

好みの温泉を見つけてリフレッシュされるのもいいと思います。

 

 

③夫が煙草を吸ってるけど、妊活にどんな影響が出そうですか?

A.紙タバコにも電子タバコにも精巣の機能低下の原因になるニコチンが含まれています。

精液所見に影響が出なくとも精子のDNAを障害するという報告もされており、

染色体異常のある胚では流産率が高く、この異常は年齢とともに増える傾向があります。

妊活中はタバコをやめたほうが賢明といえます。

 

 

④肥満だと妊娠しにくいでしょうか?

A.肥満は妊活に与える影響が大きく、

循環器にかかる負荷が増えるとホルモンバランスが乱れやすくなりますし、

冷えや新陳代謝の低下は血流の悪さに繋がります。

これらの面からみても肥満は妊娠に良くない影響を与えてしまうので、

適正体重を目標として妊活されるのがいいと思います。

よく、痩せるツボとかってあるんですか?と聞かれることがあります。

これはぜひ私も知りたいですが(笑)、

以前足のむくみに対する変化を見るために、足に刺鍼した記事(※)を掲載しましたが、

鍼をたくさん打てば、血流が促進されてむくみが取れてスッキリする感じが出ます。

これを長期的かつ、鍼数を多く使う強い刺激などで行えば新陳代謝が上がり、

体重が減量する可能性がなくはないかなと思いますが、あまり現実的ではないと思います。

毎日でも少しずつ筋肉を使いエネルギーを消費しましょう。

[※以前掲載した記事→【ブログ】むくみ報われる]

 

 

⑤鍼灸師さんおすすめの肩こり解消法はありますか?

A.まず肩まわしやストレッチなどできる範囲でいろいろ試してみて、

それでもコリが解消しないときは置き鍼(パイオネックス)を貼ります。

貼っておけば小さな鍼によって血流が緩和される仕組みです。

そのまま作業などで動いて大丈夫なので重宝してます。

また、事前にこりやすい所に置き鍼を貼っておけば、

肩こりが重症化するのを予防したりもできますよ。

貼るタイプの鍼はドラッグストアで販売しているのを見かけることもあるので、

肩こりがひどい肩にはぜひ試していただきたいです。

 

 

さて、今回は5つの質問に答えさせていただきました。

また質問が集まりましたら、記事を掲載したいと思います。

気温や気圧の変化で体調を崩しやすい時期ですが、どうぞご自愛ください。島でした。