症例報告
【症例】41歳 女性、挙児希望

【現病歴】X-2年5月結婚、挙児を希望しX-1年9月婦人科クリニックを受診。月経4日目のホルモン検査(FSH26.0、LH12.1、PRL8.9)、卵管造影検査(異常なし)を行う。子宮内膜ポリープ切除の治療を受け、IVFを希望していたが、低AMH(0.02ng/m)の為、何周期かはタイミング療法で行うと医師からの方針

【所見】不眠、骨盤周囲、下腹部、下腿、腰臀部の冷えが顕著、頚肩部に強い張り感

【治療・経過】子宮、卵巣の循環改善を目的とした治療を行う。加えて自律神経の調整を目的とした施術を行った。6回目頃から冷えや睡眠に変化が出始め、冷えは軽く残るものの、眠れない日はほとんどなくなり、基礎体温も上がってきた。
治療とともにタイミング療法を並行して行ってもらい、治療開始15回目(3ヶ月目)に妊娠陽性反応を確認した。その後、妊娠5週目頃からつわりがひどくなったため、つわり症状軽減の施術を行い、7週目には、胎嚢、心拍を確認。
12週に不妊クリニックを卒業し、産科に転院とともに、無事鍼灸治療卒業。

【考察】主訴に対して、治療をおこなう事で全体の改善が見られ不定愁訴の緩和にもつながる。このようなことから、鍼灸治療における、循環改善、自律神経の調整は身体に対して好影響をあたえている可能性がある。