【主訴】

挙児希望

 

【既往歴】

特記すべきことなし

 

【現病歴】

X-4年妊活開始

X-3結婚しクリニックを受診し人工授精を開始する。

妊娠陽性になるも二度の稽留流産を経験。

X-1年検査で精子不動化抗体があることが分かる。

X年に体外受精にステップアップし一回移植を行うも結果が出ず、

二度目の移植を控え、当院に来院。

 

【その他症状】

首のコリ感 足の冷え

 

【治療方針】

移植に向けて子宮循環改善および免疫寛容を目的として施術を行う

 

【治療経過】

移植にむけての治療

SLにて星状神経節と大赫へ照射。下腿と仙骨部周辺に刺鍼を行い低周波鍼通電療法を行う。

首こりや冷えなどの不定愁訴に対する治療も随時行った。

鍼灸SL併用療法は5~7日に一回のペースで移植まで6回行った。

鍼灸7診目で胚盤胞移植を行い、その後妊娠反応陽性、胎嚢、心拍を確認した。

 

【考察】

移植にむけた子宮循環改善および免疫寛容を目的として治療を行ったことが妊娠という結果に

繋がったと考える。

この患者では甲状腺機能低下症と診断されないものの、ホルモン値の低さがあり服薬をしていた。

甲状腺機能低下症では不育症などのリスクがあるため、妊活において甲状腺機能の検査は早く行って

損はないと考える。自己流でタイミング法などを進める際には一度検査に行くことがおすすめである。